おはようございます。3学期始業式では、今年の干支は「癸卯(みずのと・う)」、「成長や増殖が期待される」年ということで、「何か新しいことをはじめてみませんか?」というお誘いをしました。新しく始めたことは順調でしょうか?
3月3日に行われた、75回生の卒業式の式辞でも少し触れましたが、情報関連技術の進歩により2045年には、人工知能の性能が人類の知能を超える、と予測する人もいます。膨大な量の情報を記憶することができ、計算する速度もどんどん速くなっています。人類は人工知能にとって代わられてしまうのでしょうか?そんなことが起こらないように、私たちは、単に「記憶する」のではなく、物事の価値を自分の感覚で理解し、自分の言葉や表現にすることができる力を身につけていく必要があります。「思考・判断・表現」といった力も、私たちは求められているのです。
さらに、「生きる力」あるいは「学びに向かう力」という非認知能力についても、現在の学習指導要領では求められています。非認知能力というのはテストなどで測ることができないものとされています。そのような力を評価の観点として取り入れることも求められています。具体的には「目標に向かって頑張る力」、「人と関わる力」、「気持ちをコントロールする力」の3つを意識して取り組むことを皆さんに提案して、終業式の式辞とします。
令和5年3月20日
愛知県立尾北高等学校長 鳥居 久晃